
こんにちは。
スモールジム代表トレーナー
近藤です。
さて、テレビや雑誌などで「普段使っていないインナーマッスルを鍛えれば基礎代謝が上がる」といった情報を目にしたことはありませんか?
このような言葉は一見魅力的に聞こえますが、正しい知識がないと誤解を生んでしまいます。
そもそもインナーマッスルとは、関節の動きを安定させるために働く、小さくて深層にある筋肉のことです。
特に脊柱、肩、股関節といった可動域の大きい関節の周りに存在し、関節を支える役割を担っています。
しかし、インナーマッスルは筋肉の量自体が少なく、いくら鍛えたとしても基礎代謝が劇的にアップするようなことはありません。
基礎代謝を上げたいのであれば、インナーよりも体積が大きく、動作の主力となるアウターマッスル(大腿四頭筋、大殿筋、広背筋など)を鍛える方が効果的です。
アウターマッスルは骨を動かす原動力となり、筋肉量の増加にも直結します。
とはいえ、インナーマッスルが不要というわけではありません。
身体を安定させ、ケガを予防し、正しい動作を行うためには不可欠な存在です。
そして実は、特別な動きをしなくても、正しい姿勢と適切な身体の使い方ができていれば、インナーもアウターも同時に自然と使われます。
逆に、姿勢が崩れた状態や関節の動きが悪いままでトレーニングをしてしまうと、どちらの筋肉にも正しく刺激が入らず、アンバランスな身体になりかねません。
つまり、筋肉をバランスよく鍛えるためには、「姿勢を整える」「関節の動きを良くする」「適切な負荷で身体を正しく使う」ことが基本です。
見た目にも機能的にも整った身体を目指すなら、この土台づくりがとても大切です。